自分の貯金が他の人と比べて多いのか少ないのか、気になったことはありませんか?また、老後の資金について心配になることはありませんか?20歳の時期に、自分の財政状況について真剣に考えることが増えるかもしれません。そこで今回、私たちは「20歳での貯金200万円は十分か、それとも不十分か?」という問題について考察します。
20歳で貯金200万円は少ない?平均は?
20歳の平均貯金額を見てみましょう。あくまで「平均」であり、貯金額は生活スタイル、給与、借金の有無、地域、個々の目標など、多くの要素によって左右されます。
20歳で単身(独身)である場合
金融広報中央委員会の調査により、20代の単身者(独身)の平均貯蓄額は176万円と報告されています。これを基準にすると、貯金200万円は24万円の差があり、これは平均値より多いと評価できます。
中央値との比較
だが、平均値は極端に貯蓄が多い一部の人々に引き上げられ、偏りが生じます。現実的な視点からは中央値が20万円となっています。この数値を基にすると、貯金200万円は180万円の差となり、平均値より多いと判断できます。
20歳で2人以上の世帯の場合
金融広報中央委員会の調査によれば、20代2人以上の世帯の平均貯金額は214万円です。これを基準にみると、貯金200万円の差額は-14万円となり、それを中央値より少ないと判断することができます。
中央値を見ると
しかし、平均値は一部の極端に高額な貯金を持つ人々によって影響を受け、偏ってしまうことがあります。より現実的な数値である中央値は44万円となっています。この数値を基準にすると、貯金200万円の差額は156万円となり、それは中央値より多いと言えます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後の資金として準備すべき貯金額
以前、「老後には2,000万円が必要」という問題が注目されました。老後の資金準備について不安を感じる方は多いかと思います。60歳以降に必要とされる資金は様々な要素によって変動しますが、単身者であれば1,000万円、夫婦であれば2,000万円が目安と考えられます。
20歳で200万円を持っている場合の老後の資金計画
現在、20歳で200万円を蓄えている場合、60歳までに必要な貯蓄額を見積もりましょう。
20歳で独身(単身)の場合
もし独身の場合、60歳までに必要とされる老後資金は約1,000万円とします。これによると、不足する金額は800万円です。この金額を等分して蓄えていくとすれば、60歳までの40年間で年に20万円、月に1.7万円の貯蓄が目安となります。
20歳で2人世帯の場合
2人世帯の場合、60歳までに必要とされる老後資金は約2,000万円とします。この場合、不足額は1800万円となります。この金額を等分して蓄えていくとすれば、60歳までの40年間で年に45万円、月に3.8万円の貯蓄が目安となります。
20歳で貯金200万円の老後資金の考え方
あくまで上記は理想的な数字であり、将来の収入や支出、インフレなどの要素を考慮すると、さらに貯蓄額を増やしたり、60歳以降も仕事をし、収入を得る必要があるかもしれません。
貯金を増やすためには、貯蓄を積み立てるだけでなく、投資を通じて資産を増やすことも考慮すると良いでしょう。ただし、投資はリスクも伴うため、慎重に行う必要があります。
以上が、20歳で貯金200万円のあなたが老後までにどれくらい貯金したほうが良いかについての考察です。皆さんの資産形成の参考になれば幸いです。