あなたが持っている貯金が他人と比べてどれくらいなのか、また、老後の財源についての不安感はありませんか?33歳という時期になると、自分の財務状態について真剣に見つめ直す人が多いかもしれません。そこで、今回私たちは「33歳での貯金950万円は適切?それとも不足?」という問題に焦点を当ててみます。
33歳で950万円の貯金は足りている?平均はどの程度?
一度、33歳の一般的な貯金額について見てみましょう。ただし、これはあくまで「平均」で、貯金の量はライフスタイル、収入、負債の有無、地域性、個人的な目標など、多くの要素に影響されます。
33歳で単身(独身)である場合
金融広報中央委員会の調査により、30代の単身者(独身)の平均貯蓄額は494万円と報告されています。これを基準にすると、貯金950万円は456万円の差があり、これは平均値より多いと評価できます。
中央値との比較
だが、平均値は極端に貯蓄が多い一部の人々に引き上げられ、偏りが生じます。現実的な視点からは中央値が75万円となっています。この数値を基にすると、貯金950万円は875万円の差となり、平均値より多いと判断できます。
33歳で2人以上の世帯の場合
金融広報中央委員会の調査によれば、30代2人以上の世帯の平均貯金額は526万円です。これを基準にみると、貯金950万円の差額は424万円となり、それを中央値より多いと判断することができます。
中央値を見ると
しかし、平均値は一部の極端に高額な貯金を持つ人々によって影響を受け、偏ってしまうことがあります。より現実的な数値である中央値は200万円となっています。この数値を基準にすると、貯金950万円の差額は750万円となり、それは中央値より多いと言えます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後に求められる貯蓄額
「老後に2,000万円が必要」という議論が一時期盛んになりました。多くの人が老後の資金不足について不安を感じているでしょう。60歳以上で必要な老後の資金は、各個人の状況によって異なりますが、単身者では1,000万円、夫婦では2,000万円が一つの指標となるでしょう。
33歳で950万円貯金している場合の老後資金の準備
現在、33歳で950万円を所有しているとした場合、60歳までに必要となる貯金額を計算してみましょう。
33歳で独身(単身)のケース
独身者の場合、60歳までに必要とされる老後資金はおおよそ1,000万円です。この目標から見ると、不足金額は50万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの27年間で年に1.9万円、月に0.2万円の貯金が必要となります。
33歳で2人世帯のケース
2人世帯の場合、60歳までに必要とされる老後資金は大体2,000万円とされています。この目標から見ると、不足金額は1050万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの27年間で年に38.9万円、月に3.2万円の貯金が必要となります。
33歳で貯金950万円の老後資金の考え方
あくまで上記は理想的な数字であり、将来の収入や支出、インフレなどの要素を考慮すると、さらに貯蓄額を増やしたり、60歳以降も仕事をし、収入を得る必要があるかもしれません。
貯金を増やすためには、貯蓄を積み立てるだけでなく、投資を通じて資産を増やすことも考慮すると良いでしょう。ただし、投資はリスクも伴うため、慎重に行う必要があります。
以上が、33歳で貯金950万円のあなたが老後までにどれくらい貯金したほうが良いかについての考察です。皆さんの資産形成の参考になれば幸いです。