自身の貯金が他人と比べて多いのか、少ないのか気になることはありませんか?あるいは、老後の生活資金について不安を感じることは?45歳という年齢になると、自分の財務状況について深く思い悩む人も多いかもしれません。今回は、「45歳の貯金0万円は足りているのか、それとも足りないのか?」というテーマについて見ていきたいと思います。
45歳で0万円の貯金は足りている?平均はどの程度?
一度、45歳の一般的な貯金額について見てみましょう。ただし、これはあくまで「平均」で、貯金の量はライフスタイル、収入、負債の有無、地域性、個人的な目標など、多くの要素に影響されます。
45歳で単身(独身)生活の場合
金融広報中央委員会の調査では、40代の単身(独身)者の平均貯金額が657万円であるとされています。これを基準にすると、0万円の貯金は-657万円の差があり、これを平均値より少ないとみなすことができます。
中央値との対比
ただし、平均値は一部の貯金が大きい人によって引き上げられる可能性があります。より現実的な指標として中央値が53万円となっています。この基準に基づいて見ると、貯金0万円は-53万円の差となり、これは平均値より少ないと評価できます。
年齢歳2人以上の世帯の場合
同じく金融広報中央委員会の調査によれば、40代2人以上世帯の貯金平均値は825万円とされています。この数字を基準に考えると、貯金0万円との差額は-825万円となり、中央値より少ないと言えます。
中央値と比べると
しかし、平均値は一部の極端に貯蓄が多い個人に影響を受けて多い方に偏ってしまいます。より実態がつかみやすい中央値は250万とされています。この数字を基準に考えると、貯金0万円との差額は-250万円となり、中央値より少ないと言えます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後に求められる貯蓄額
「老後に2,000万円が必要」という議論が一時期盛んになりました。多くの人が老後の資金不足について不安を感じているでしょう。60歳以上で必要な老後の資金は、各個人の状況によって異なりますが、単身者では1,000万円、夫婦では2,000万円が一つの指標となるでしょう。
45歳で0万円貯金している場合の老後資金の準備
現在、45歳で0万円を所有しているとした場合、60歳までに必要となる貯金額を計算してみましょう。
45歳で独身(単身)のケース
独身者の場合、60歳までに必要とされる老後資金はおおよそ1,000万円です。この目標から見ると、不足金額は1000万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの15年間で年に66.7万円、月に5.6万円の貯金が必要となります。
45歳で2人世帯のケース
2人世帯の場合、60歳までに必要とされる老後資金は大体2,000万円とされています。この目標から見ると、不足金額は2000万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの15年間で年に133.3万円、月に11.1万円の貯金が必要となります。
45歳、貯金0万円の老後資金についての考え方
ここで挙げた数字は最適な状況を示すもので、将来の収入や支出、インフレなどを勘案すれば、更に貯蓄を増やしたり、60歳を越えても就労し、収入を得る必要があるかもしれません。
貯金を増やす一方で、単に節約して積み立てるだけでなく、投資を通じて資産を増やすことも視野に入れると良いでしょう。ただし、投資にはリスクが伴うので、慎重に進める必要があります。
以上が45歳で貯金0万円のあなたが老後までにどれだけの貯金が望ましいかについての解説です。皆様の資産構築の一助になれば幸いです。