あなたが持っている貯金が他人と比べてどれくらいなのか、また、老後の財源についての不安感はありませんか?46歳という時期になると、自分の財務状態について真剣に見つめ直す人が多いかもしれません。そこで、今回私たちは「46歳での貯金150万円は適切?それとも不足?」という問題に焦点を当ててみます。
46歳で150万円の貯金は少ない?それとも平均的?
まず、46歳の平均的な貯金額を確認してみましょう。しかし、これはあくまでも「平均」です。貯金額は生活習慣、収入、負債の有無、地方差、個々の貯金目標など、さまざまな要素により変動します。
46歳で単身(独身)生活の場合
金融広報中央委員会の調査では、40代の単身(独身)者の平均貯金額が657万円であるとされています。これを基準にすると、150万円の貯金は-507万円の差があり、これを平均値より少ないとみなすことができます。
中央値との対比
ただし、平均値は一部の貯金が大きい人によって引き上げられる可能性があります。より現実的な指標として中央値が53万円となっています。この基準に基づいて見ると、貯金150万円は97万円の差となり、これは平均値より多いと評価できます。
46歳で2人以上の世帯の場合
金融広報中央委員会の調査によれば、40代2人以上の世帯の平均貯金額は825万円です。これを基準にみると、貯金150万円の差額は-675万円となり、それを中央値より少ないと判断することができます。
中央値を見ると
しかし、平均値は一部の極端に高額な貯金を持つ人々によって影響を受け、偏ってしまうことがあります。より現実的な数値である中央値は250万円となっています。この数値を基準にすると、貯金150万円の差額は-100万円となり、それは中央値より少ないと言えます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後の生活費として必要な貯蓄額
以前、「老後に2,000万円が必要」という問題が話題になりました。多くの人が老後の資金について不安を抱いていることでしょう。60歳以降に必要となる老後資金は、多くの要素によって変わりますが、単身者は1,000万円、夫婦は2,000万円が一つのガイドラインと言えます。
46歳で150万円貯金している場合の老後資金の準備
現在、46歳で150万円を所有しているとした場合、60歳までに必要となる貯金額を計算してみましょう。
46歳で独身(単身)のケース
独身者の場合、60歳までに必要とされる老後資金はおおよそ1,000万円です。この目標から見ると、不足金額は850万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの14年間で年に60.7万円、月に5.1万円の貯金が必要となります。
46歳で2人世帯のケース
2人世帯の場合、60歳までに必要とされる老後資金は大体2,000万円とされています。この目標から見ると、不足金額は1850万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの14年間で年に132.1万円、月に11万円の貯金が必要となります。
46歳で貯金150万円の老後資金の考え方
あくまで上記は理想的な数字であり、将来の収入や支出、インフレなどの要素を考慮すると、さらに貯蓄額を増やしたり、60歳以降も仕事をし、収入を得る必要があるかもしれません。
貯金を増やすためには、貯蓄を積み立てるだけでなく、投資を通じて資産を増やすことも考慮すると良いでしょう。ただし、投資はリスクも伴うため、慎重に行う必要があります。
以上が、46歳で貯金150万円のあなたが老後までにどれくらい貯金したほうが良いかについての考察です。皆さんの資産形成の参考になれば幸いです。