自身の貯金が他人と比べて多いのか、少ないのか気になることはありませんか?あるいは、老後の生活資金について不安を感じることは?48歳という年齢になると、自分の財務状況について深く思い悩む人も多いかもしれません。今回は、「48歳の貯金100万円は足りているのか、それとも足りないのか?」というテーマについて見ていきたいと思います。
48歳で100万円の貯金は少なすぎる?平均的な貯金額は?
さて、48歳の平均的な貯金額を探ってみましょう。それはただの「平均」で、貯金額は生活様式、給料、借金の有無、地域、個々の目標など、多くの要素で変化します。
48歳独身(単身)の場合
金融広報中央委員会の調査によれば、40代単身(独身)の貯金平均値は657万円とされています。この数字を基準に考えると、貯金100万円との差額は-557万円となり、平均値より少ないと言えます。
中央値と比べると
しかし、平均値は一部の極端に貯蓄が多い個人に影響を受けて多い方に偏ってしまいます。より実態がつかみやすい中央値は53万とされています。この数字を基準に考えると、貯金100万円との差額は47万円となり、平均値より多いと言えます。
48歳で2人以上の世帯の場合
金融広報中央委員会の調査によれば、40代2人以上の世帯の平均貯金額は825万円です。これを基準にみると、貯金100万円の差額は-725万円となり、それを中央値より少ないと判断することができます。
中央値を見ると
しかし、平均値は一部の極端に高額な貯金を持つ人々によって影響を受け、偏ってしまうことがあります。より現実的な数値である中央値は250万円となっています。この数値を基準にすると、貯金100万円の差額は-150万円となり、それは中央値より少ないと言えます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後に必要な貯蓄額
「老後に2,000万円が要る」という話題が一時、大いに議論されました。老後の資金不足について悩みを抱える方は多いかもしれません。60歳以降の老後資金は、個々の状況によって大きく変わりますが、単身者は1,000万円、夫婦2人は2,000万円が一つの基準とされます。
48歳で100万円貯金している場合の老後資金の準備
現在、48歳で100万円を所有しているとした場合、60歳までに必要となる貯金額を計算してみましょう。
48歳で独身(単身)のケース
独身者の場合、60歳までに必要とされる老後資金はおおよそ1,000万円です。この目標から見ると、不足金額は900万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの12年間で年に75万円、月に6.3万円の貯金が必要となります。
48歳で2人世帯のケース
2人世帯の場合、60歳までに必要とされる老後資金は大体2,000万円とされています。この目標から見ると、不足金額は1900万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの12年間で年に158.3万円、月に13.2万円の貯金が必要となります。
48歳で貯金100万円、その老後資金の視点
ここまでの数字はあくまで理想的なもので、将来の収入や支出、インフレなどを考慮に入れると、もっと貯蓄を増やすか、60歳を超えても仕事を続けて収入を得ることが求められるかもしれません。
貯蓄を増やすための策として、ただ貯金を蓄えるだけでなく、投資を通じて資産を拡大することも考慮すべきです。しかし、投資はリスクも伴いますので、慎重に行うべきです。
以上が48歳で貯金100万円のあなたが考慮すべき老後の貯金の量についての解説です。これが皆さんの資産計画の参考になれば幸いです。