自身の貯金が他人と比べて多いのか、少ないのか気になることはありませんか?あるいは、老後の生活資金について不安を感じることは?57歳という年齢になると、自分の財務状況について深く思い悩む人も多いかもしれません。今回は、「57歳の貯金450万円は足りているのか、それとも足りないのか?」というテーマについて見ていきたいと思います。
57歳で450万円の貯金は足りている?平均はどの程度?
一度、57歳の一般的な貯金額について見てみましょう。ただし、これはあくまで「平均」で、貯金の量はライフスタイル、収入、負債の有無、地域性、個人的な目標など、多くの要素に影響されます。
57歳で一人暮らし(独身)のケース
金融広報中央委員会の調査結果によれば、50代の単身(独身)者の平均貯金は1,048万円と推定されています。この基準に基づくと、450万円の貯金は-598万円の差があり、これは平均値より少ないといえるでしょう。
中央値で見ると
ただし、平均値は一部の非常に多くの貯金を持つ人々によって高まる傾向があります。より具体的な指標である中央値は53万円です。この値を基準にすると、450万円の貯金は397万円の差があり、それは平均値より多いと判断できます。
57歳で二人以上の世帯の状況
金融広報中央委員会の調査結果によると、50代の二人以上の世帯の平均貯金額は1,253万円です。この基準を用いると、貯金450万円は-803万円の差となり、これを中央値より少ないと判断できます。
中央値との比較
だが、平均値は極端に多く貯蓄を持つ一部の人々によって偏る傾向があります。よりリアルな指標である中央値は350万円となっています。この値を基に考えると、貯金450万円の差額は100万円となり、これは中央値より多いと解釈されます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後の生活費として必要な貯蓄額
以前、「老後に2,000万円が必要」という問題が話題になりました。多くの人が老後の資金について不安を抱いていることでしょう。60歳以降に必要となる老後資金は、多くの要素によって変わりますが、単身者は1,000万円、夫婦は2,000万円が一つのガイドラインと言えます。
57歳で450万円を蓄えた老後の資金計画
57歳で450万円を保有している場合、60歳までに必要な貯蓄額を見積もってみましょう。
57歳で独身の場合
独身であれば、60歳までに約1,000万円の老後資金を目安とします。これに基づき、不足分は550万円となります。均等に貯蓄することを想定した場合、60歳までの3年間で年に183.3万円、月に15.3万円を蓄えることが目標となります。
57歳で2人世帯の場合
2人世帯であれば、60歳までに2,000万円の老後資金を目安とします。これに基づくと、不足額は1550万円となります。均等に貯蓄することを想定した場合、60歳までの3年間で年に516.7万円、月に43.1万円を蓄えることが目標となります。
57歳で450万円の貯金、それが老後資金にどう影響するか
上記の数値は理想的なもので、将来の収入や支出、インフレなどを見越すと、更に貯金を増やす、あるいは60歳を超えても働き続けて収入を得ることが求められるかもしれません。
貯蓄を増やす一つの方法として、単に節約して貯金を増やすだけでなく、投資を活用して資産を増やすことも考慮に入れてみてください。ただし、投資はリスクも伴うので、注意深く行うことが必要です。
以上が、57歳で450万円の貯金を持つあなたが、どれくらいの貯金が老後に必要となるかについての見解です。この記事が皆さんの資産計画に役立つことを願っています。